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前立腺がん

前立腺がんとは?

前立腺肥大症は前立腺の内側が大きくなり、尿道を圧迫する病気で、おしっこの症状が出やすい病気です。

年間95,000人以上の方が前立腺がんと診断されています。

男性では大腸がんを抜いて、罹患数で第一位となりました。

前立腺がんは前立腺の外側の外腺というところに発生することが多いため、早期には症状が出ず、silent cancerとよばれています。

進行が比較的遅いという特徴はありますが、骨などに転移しやすく、腰痛などの骨の痛みで発見される患者様もいます。

そうなってしまっては、治療方法が限定的となってしまいます。

そのため、早期発見をし、適切な治療をうけることが大切です。

部位別罹患率(全国推計値)年次推移

引用:国立がん研究センター がん統計予測

がん罹患数予測(2023年)

引用:国立がん研究センター がん統計予測

前立腺がんの種類

左から、早期前立腺がん、局所進行性前立腺がん、進行性前立腺がんとなります。

早期の前立腺がんは、前立腺内部にとどまるがんのことです。

前立腺がんの治療

前立腺がんの治療には、以下の3つが挙げられます。

  • 手術療法
  • 放射線治療
  • PSA監視療法

手術療法

ロボット支援下腹腔鏡手術、腹腔鏡手術、ミニマム創切開腹腔鏡補助手術、開腹手術があります。

創の大きさ、術後の合併症(勃起神経温存、術後の尿漏れ、出血量など)などの違いもありますが、最近の主流は合併症が少ないロボット支援下手術や腹腔鏡手術となります。

手術療法をご希望の方は専門の医療機関へご紹介いたします。

PSA監視療法

組織検査の結果をみての判断となりますが、悪性度が低く、がんの拡がりがないがんなどが適応となります。

定期的にPSA採血、画像検査をおこなうことで不要な治療を避けるといったメリットがあります。

担当の先生と相談して、「PSA監視療法の適応になるのか」「本当に治療をしなくても大丈夫なのか?」を確認するのが良いと思います。

進行性前立腺がんの治療

基本的な治療はホルモン療法といわれる治療法や、転移巣に対する放射線治療などが中心になります。

転移性前立腺がんだったり、ホルモン療法を施行中にもかかわらず、症状が悪化する場合には、新規ホルモン剤であったり、抗がん剤治療をおこなうこともあります。

現在の自分にあった治療は何なのか?などしっかりと相談するのも良いと思います。

ホルモン療法とはなんですか?

前立腺がんの栄養源は男性ホルモンなので、男性ホルモンを少なくコントロールしていこうというのが、ホルモン療法の考え方になります。

脳にある視床下部から下垂体、副腎に性腺刺激ホルモンや副腎皮質刺激ホルモンを出すように命令を出します。

下垂体や副腎は精巣に男性ホルモンを出すように命令を下します。

LH-RHアンタゴニスト(ゴナックス)

GnRH合成を阻害して、男性ホルモンを抑える注射薬です。1~3か月おきに皮下注射をします。

LH-RHアゴニスト(リュープリン、ゾラデックス)

黄体化ホルモン(LH)を抑えることで男性ホルモンを抑える注射薬です。1~3か月おきに皮下注射をします。

抗アンドロゲン薬(カソデックス、オダイン)

男性ホルモンの効果を阻害して、前立腺がん細胞に作用しないようにする内服薬です。

新規抗アンドロゲン薬(イクスタンジ、ザイティガ、アーリーダ)

男性ホルモンの効果を阻害して、前立腺がん細胞に作用しないようにする内服薬です。

ホルモン療法の副作用

男性ホルモンが抑えられるため、勃起はしなくなります。

また、hot flushといわれる男性の更年期障害のような症状があらわれます。

ほてり・倦怠感・女性化乳房・勃起障害・肝機能障害・骨粗しょう症・高血糖など)

症状が強い場合には、副作用に対する治療を行う場合があります。

医療関係の皆様へ

当院では、前立腺がんに対するホルモン療法を行っております。

大田区で継続加療をご希望の患者様がいらっしゃいましたら、継続的ホルモン療法をおこないますので、当院までご相談ください。

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